「人員不足だから…」早い出社は時間外労働になるって知ってますか?
「先輩社員からいつも邪魔者扱いされる…」
「ミスなく仕事したいのに、いつも遅いって怒鳴られる…これって当たり前?」
仕事を覚えるまでの間、一生懸命に仕事をしていても「戦力外」に扱われたら嫌な気持ちになりますよね。あなたはそんな悩みを抱えながら、仕事をしたことはありませんか?もしくは、今まさにそんな気持ちを感じていませんか?
「入社したてで、仕事が遅い自分が悪いって分かっているけど…」と、不安な気持ちを抱えていては余計なプレッシャーを受けて仕事の覚えも悪くなってしまいますし、ミスも増えてしまう悪循環に。
ですが、そもそも「仕事が遅い」「役に立たないから別の仕事してて」と連発する職場環境には「●●不足」があるんです。
その「●●不足」とは人員です。
必要な人員が不足しているばかりに、ギリギリの人数で回している職場では従業員ひとりひとりの負担が増え、少しでも手際が悪いと「遅い!」「要領が悪い!」とベテラン社員のイライラの原因になってしまうのですね。
さらに毎日人員不足に悩まされ、常に業務に追われていると心に余裕がなくなってしまいますし、好きだった仕事も「嫌になった」という体験談も散見されるほど。
人員不足は多種多様な企業の従業員にストレスを与えるものですよね。
ですが、あなたは不満を爆発させるそんな慢性的な人員不足に「我慢しなければいけないもの」と思ってはいませんか?
この答えは、ハッキリとNOです。
なぜなら、これは従業員が「我慢すべきもの」ではなく、経営者があらかじめ従業員の取得する休日を加味して人員を確保することが義務付けられているためです。
つまり、「ひとりでも休んだら店舗や業務が回らない」という体制を維持し続けている企業側に問題があるということなんですね。
あまりにも休みが取れない、休暇や有給に関して許可が下りないといった状況は店長やオーナーに現状を訴え、改善してもらうことが重要です。
この場合、ひとりひとりで対話をするより、同じ気持ちをもった従業員連名で相談を行ってみてくださいね。
それでも改善されない、もしくは改善されないために退職の意思を伝えても「次の人が入るまで退職しないで」という引き留めは従業員の個の侵害にあたるので、迷わず新しい環境に踏み出すことへの検討をおすすめします。
ですが、人員不足とは別に職場に改善してほしいことも多々ありますよね。
例えば、自主的に早く待ち合わせ場所や会社に向かう場合ならともかく、会社ぐるみで強制的に時間外に出社をさせることが問題になっているって知っていますか?
「人員不足だから…」早い出社は時間外労働になるって知ってますか?
私は時間外労働なんてしてないかも…と思っても
あなたや、あなたの身近で仕事でこんな悩みを抱えている人はいないですか?
・仕事の準備のために出勤時間の10分前出社は暗黙のルールだ
・休日や深夜でもメールが来たらすぐに対応しなければいけない
・上司に「今日中に」と定時間際に仕事を回されてサービス残業扱いが当たり前だ
・プレゼンやお店で必要な資材を休日を使って用意しに行く役割になった
・勤務中に着る着替えは仕事の開始前に着て、出勤時間から作業出来るように待機が基本
・仕事に慣れないから、上司や店長に「残って俺が研修してやる」と言われて1時間勉強時間になっている
・業務日報を書く時間は仕事が終わってからと決められている
等々‥
「皆当たり前にしているし…」
「面倒だけど、ちょっと我慢すればいいことだし…」
と感じてしまうものかもしれません。
ですが、実はこれ、りっぱな時間外労働なんです。
ひとつでも当てはまっていたり、会社内で常習化していたら注意が必要です。
特に、親切なようで厄介な時間外労働が「仕事後に研修してあげる」というもの。
仕事に慣れないうちだと思うように仕事が回せないですよね。
そんな時上司や店長から早く覚えられるように時間を作ってもらえることは嬉しいですが、自分より目上の人からのアドバイスは業務上、企業からの「命令」となってしまいます。
つまり、「残るように指示」されたと同義で、残業となるわけですね。
厚意で時間を作ってくれることはありがたいことです。
ですが、問題は通常業務で終わらない量やこなせない作業を振り分けることにあります。
もし、あなたも「居残り研修」を受けたとしたら、次に入ってくる後輩にも同じように「居残り研修」をする側になることも考えられるのです。
このように「終わるまで帰るなよ!」という明らかに横暴な時間外労働に他にも
「良かれと思って」などの厚意からの時間外労働もあなたの大切な睡眠時間や休みの時間を奪う原因となってしまうんです。
人員不足に振り回されない環境で働きたい!どうすればいいの?
タイムカードを切らせてから作業に当たらせたり、
店長や上司から「残ってでも仕事を終わらせろ」「明日の準備をしないと帰宅は認められない」
という要求を日常的にされてしまったら、意義を唱えない限り常習化していく場合が考えられます。
特に、経営が長い企業は創業時の取り組みをそのまま残していて、いまだに「昔からそうだから」と時間外労働を行っているという体験談も散見されます。
ですが、雇用契約や労働基準法に定めた法定労働時間を超えて勤務を要求した場合、企業と労働組合が話し合いの上労使協定を結んでから、労働基準監督署に届け出なけばいけないルールがあります。
これは、労基法第36条に記されていますよ。
さて、そうは言っても
厳密に時間外労働を取り締まっていくことは現実的に難しい場面があると思います。
タイムカードを切らせることは明らかに労働時間を短く見せているので問題になりますが、
上司から「残れ」「作業するべきだ」と言われてしまうと、職場の雰囲気もあるので、ハッキリ断ることは難しいですよね。
冒頭でお伝えしたように、職場環境改善どころかモチベーションを落とす時間外労働を解決するにはどうすれば良いでしょうか?
もし、職場環境改善を訴えても改善がされなかったり、それどころか相談にも乗ってくれない企業に対しては退職して、新しい環境に踏み出す必要があるかもしれません。
あなたの真摯な仕事への向き合い方を必要としている企業は必ずありますし、自分自身にストレスをかけたり、我慢すればいつか報われると耐えることは心身ともに良い環境とは言えませんよ。
また、正社員であれば2週間前に企業に退職の意を表し、退職届を用意することで問題なく退職することが可能ですので、「引き留められたらどうしよう…」と感じている場合忘れないでくださいね。
コミュニケーションがしっかり取れる職場環境や、時間内で収まる研修制度など、ワークライフバランスを保ちながら働ける方法やあなたにマッチした働き方は必ず見つかります。
もしあなたが今すぐにでも一歩踏み出して、スムーズに定時退社が出来るようになれば、睡眠時間の確保だけではなく、
・仕事終わりのアフター5で友人とご飯に行けたり
・見たかった映画をレイトショーで観に行けてリフレッシュ出来たり
・定時退社することで仕事にメリハリが出来て成果が上がって昇進出来たり
・残業の暗い気持ちがないから「最近明るいね!」と言われて自分にも自信が持てたり
そんな嬉しい実感が手に入るかもしれません。なので、悩んでいるならまずは相談することを忘れないでくださいね!