退職時の失業手当についてよくある質問

Q.退職後に失業手当を受け取るための条件はありますか?
A.以下の3つの条件があります。
条件1:失業状態であること
条件2:退職日以前の2年間に雇用保険加入期間が通算12ヶ月以上あること
条件3:ハローワークに求職の申し込みをしていること

条件2に関しては「特定受給資格者」や「特定理由離職者」の場合、退職日以前の1年間の雇用保険の加入期間が通算6カ月以上ある場合も認められます。

「特定受給資格者」・・・倒産や解雇(リストラ)などによって失業した人
「特定理由離職者」・・・契約更新を希望したのに更新されず期間満了となった人、親の介護や配偶者の転勤といった理由で失業した人、病気や出産により受給期間の延長措置を受けた人など

Q.退職後から自営業を始めるための準備期間に失業手当を受けることはできますか?
A.自営業の準備期間中は失業手当を受けることはできません。
失業状態とは「転職活動をしていながら、仕事に就くことができない状態」を指します。
ですので、以下のような場合は失業状態として認められません。
・自営業を始めた(準備期間を含む)
・家業に専念する/家業や家事の手伝いをしている
・学業に専念する
・就職先が決まっており、転職活動をしていない
・会社や団体などの役員に就任した(予定や名義だけの場合も含む)
・就業の意思がない

ただし、病気、怪我、妊娠、出産、育児、介護といった理由で働くことができない場合は、
ハローワークで失業給付金の受給期間延長手続きを行うと、働ける状態になってから給付を受けることができますのでハローワークに相談してみると良いでしょう。

Q.退職後の失業保険の手続きはどんな流れになりますか?
A.以下のような流れで手続きを進めます。

【自己都合で退社した場合】
①ハローワークで求職の申し込み
②7日間の待機期間
③雇用保険説明に出席
④1回目の失業認定日に出席
⑤2ヶ月後に2回目の失業認定日に出席
⑥1週間程度で初給付
⑦以降は4週間に一度、失業認定日に出席

【会社都合で退社した場合】
①ハローワークで求職の申し込み
②7日間の待機期間
③失業給付受給説明会と失業認定日に出席
④1週間程度で初給付
⑤以降は4週間に一度、失業認定日に出席

失業手当を受け取るためには、まずはハローワークで「求職票」を受け取り必要項目を記入して申し込みをすることから始めましょう。

※失業認定日とは、ハローワークで失業状態の確認を受ける日のことを指します。
前回の失業認定日から次の失業認定日前日までに働いていないか、求職活動をしたかどうかなどを記入した失業認定申告書を提出します。

Q.退職後に失業保険を申請するためには何を用意したら良いですか?
A.以下のものを用意しましょう。
・雇用保険被保険者証
・離職票1と2
・個人番号確認書類(マイナンバーカード、個人番号が記載されている住民票など)
・身分証明書(運転免許証、マイナンバーカードなど)
・証明写真2枚(直近3ヶ月以内、縦3.0cm×横2.5cm)
・本人名義の普通預金通帳
・印鑑

退職日の翌日から1年以内に居住地管轄のハローワークに提出しましょう。

Q.退職後の失業手当はどのくらいの期間受け取ることができますか?
A.以下の項目をもとに90日~360日の間で受け取る期間が決定します。
・退職をした日のあなたの年齢
・あなたが雇用保険の被保険者であった期間
・あなたの退職した理由

また、病気、怪我、妊娠、出産、育児などの理由により30日以上働くことができなくなった場合は、
働けなかった日数分、受給期間を延長できますのでまずはハローワークに相談してみましょう。

Q.失業手当受給中に再就職先が決まった場合、ハローワークに報告する必要はありますか?
A.はい、ハローワークへの報告が必要です。
また、失業手当受給中に再就職先が決まった場合は「再就職手当」を受け取ることができる可能性がありますので以下の受給条件を確認しておくと良いでしょう。

〈再就職手当の受給条件〉
・失業の認定を受けた後から就職日前日までの失業手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あること
・1年を超えて雇用されることが確実であると認められること
・7日間の待期期間満了後に就職したこと
・再就職先が前職と密接な関わりがない企業であること(関連会社や取引先など)
・再就職先で雇用保険の被保険者であること
・失業手当の受給資格決定前に内定を受けた再就職先でないこと
・退職理由により給付制限を受けた場合、待期期間経過後1カ月間については、ハローワークまたは職業紹介事業者の紹介により就職したこと
・過去3年以内に再就職手当や常用就職支度手当の支給を受けていないこと

Q.再就職手当を受け取るための手続きはどんな流れになりますか?
A.以下のような流れで手続きを進めます。

①再就職先が決定したらハローワークに報告する
②再就職先に「採用証明書」など再就職したことを証明するための書類を記入してもらう
③就職日の前日にハローワークで最後の失業認定を受け、「再就職手当支給申請書」を受け取る
④再就職先に「再就職手当支給申請書」の必要事項を記入してもらい、受給者本人も必要な欄を記入する
⑤「再就職手当支給申請書」をハローワークに提出する

これらの手続きの後、約1カ月程度で再就職手当が振り込まれるでしょう。

また、「再就職手当支給申請書」を受け取るには「採用証明書、失業認定申告書、雇用保険受給資格者証、印鑑」の用意が必要です。

Q.再就職手当はどのくらい受け取ることができますか?
A.以下の受給額を受け取ることができます。

【失業手当の支給残日数が3分の2以上の場合】
基本手当日額×所定給付日数の支給残日数×70%

【失業手当の支給残日数が3分の1以上の場合】
基本手当日額×所定給付日数の支給残日数×60%

日数や受給額について不安な場合はハローワークの窓口や担当者に相談することが大切です。

Q.失業手当の受給期間にアルバイトをしても良いですか?
A.アルバイトをしても問題ありません。
ただし、ハローワークへ申告する必要があります。
また、失業手当の手続きをした後の待機期間中にアルバイトをした場合、待機期間が延長してしまいますので注意が必要です。

また「週20時間以上の労働」や「31日以上の雇用が見込まれる」など雇用保険の加入条件を満たす場合は失業手当が支給されませんので、理解をした上でアルバイトを行いましょう。

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