「管理監督者」って何ですか?20代キャリア採用・転職活動の疑問を解消
転職活動をしていると、求人票に「管理監督者」というポジションを見たことがあるかもしれません。
「管理」や「監督」という名前がついているから、複雑なポストなのかな…?と感じてしまうもの。
実際の管理監督者について質問や疑問をまとめてみましたので、最後までチェックしてみてくださいね。
Q.「管理監督者」とはどんな立場ですか?
A.管理監督者とは、経営者と同様の権限を持つ立場の人を指します。
また、労働時間についての裁量権を持っており
出社・退社時間を自ら決定することができます。
さらに、一般的な労働者に比べて給与や手当なども好待遇を受けることになります。
Q.「管理監督者」は一般的な労働者との違いはありますか?
A.一般的な労働者には以下の労働基準法の規定が適用されますが、管理監督者に該当する場合は適用されません。
・1日8時間・1週40時間を超える労働は禁止
・1日の6時間以上勤務する場合は少なくとも45分、8時間以上勤務する場合は少なくとも1時間の休憩が与えられる
・少なくとも週1回の休日が与えられる
さらに労働基準法41条により、管理監督者に対しては時間外労働や休日労働についての残業代の支払いが不要とされています。
ただし、管理監督者のポジションにふさわしい給与や手当などの待遇が優遇されます。
Q.課長や部長といった管理職も「管理監督者」ですか?
A..課長や部長が管理監督者にあたるかどうかは企業によって異なります。
管理職が必ずしも「管理監督者」に該当するわけではありません。
Q.20代後半で飲食店で働いています。昇進して店長になり残業代が支払われないため、給料が下がってしまいました。店長になると残業代が出ないのは当たり前ですか?
A.企業によって残業代が出るかどうかは異なります。
労働基準法41条により、「管理監督者」は、労働時間・休憩・休日に関する規定の適用を除外されることが定められています。
例として、働いている企業で「店長」のポジションに就いていても、企業で「店長=管理監督者」として扱われていない場合は残業代が支払われるでしょう。
Q.自分が労働基準法上の管理監督者に該当しないことを判断するにはどうしたら良いでしょうか?
A.以下のような勤務実態に該当していないかどうか確認してみると良いでしょう。
・一般社員の採用、解雇、人事考課、勤怠管理、昇進・昇格等についての権限がない
・労働時間の管理といった意思決定をする際に、自らの裁量で決定できない
・遅刻や早退をすると減給されたり、決まった時間に出社・退社しなくてはいけない
・一般社員の給与を下回る額の給与しか支払われていない
もし上記の内容に当てはまる場合は
たとえ管理職という肩書きでも
管理監督者に該当しておらず
管理職の権限を持っていない可能性があります。
Q.法律上の管理監督者に該当しないのに、残業代が支払われていません。会社に相談する前にやっておくべきことはありますか?
A.あなたが労働基準法上の管理監督者に該当しない証拠となる書類や記録を用意しておきましょう。
・雇用契約書や労働条件通知書といった時間外労働に関する内容が記載されている資料
・給与明細書
・毎日の労働時間が確認できる証拠(メールやSNSでの連絡履歴、PCのアクセスログ)
このような証拠の書類が揃ったら会社に相談しましょう。
もし会社に相談しても解決できない場合は
労働基準監督署や弁護士などに相談することをおすすめします。
残業代が支払われないのに長時間労働が続いていたり、労働環境によって身体的・精神的なストレスが溜まっているのであれば、
現在の働き方を見直して転職を視野に入れても良いかもしれません。
もし労働基準監督署や弁護士などの外部の機関に相談しても解決できない場合は、もっとあなたに合った環境で働くことも考えてみてくださいね。
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