単純明快が”すべて”正しくない話
まだ残暑は残りますが、だんだんと気温が落ち着いてきましたよね。あなたは暑さに悩まされてないですか?
2020年の夏はコロナ禍もあり、夏休みの大型イベントも中止が決定したせいで
「いつの間にか夏が終わっていた…」と虚無感じてしまったという声もよく耳にします。
ですが、徐々に、日本国内でもイベントが再開されたり、イベントホールの収容人数が増えるなどの動きも出ていますよね。
ところで、イベントと言えば雰囲気に合わせたチラシや広告に
アクセス方法が記載してあるページが必ずついています。
ライブや美術館など、テーマに沿って、邪魔に見せないよう地図をシンプルに見せたおしゃれなものとかありますよね。
ですが逆に、イベントに行きたくて
地図を見た時にシンプルにし過ぎて
意味が分からなかった地図を見たことないですか?
例えば、点と線だけのように
シンプル過ぎるくらい抽象化されたものです。↓
見える人には分かるけど、もう少し詳しく記載されていないと、分からない!となると、不親切だったり、不信感を持ってしまいます。
ですが、作った側は
「シンプルだし、余計なものを省いて伝えたいことだけ伝えられているぞ」
と感じているかもしれませんよね。
チラシの地図に限らず、言葉でも伝えたいことが伝達されていないと、
せっかく興味を持ったのに離れてしまったり、
より内容が分かりやすい方が選ばれてしまうということが散見されます。
実はこの「シンプルにし過ぎて伝わらない」という問題は会話の中で発生してしまうって知っていますか?
もしかすると、あなたも何かを伝える時に無意識に「シンプルに伝え過ぎている」としたら、注意が必要です。
伝達・プレゼンがシンプルな人が損するのはなぜ?
日常でも、カレーが食べたい時、
野菜をイチから皮を剥いて切ったり、下茹でしたり
肉を切って焼くのは面倒だから
レトルトカレーで済ませたり、
毎日洗濯は面倒だから1週間でまとめてやろうという
時短・最短・効率化してシンプルにすることが注目されていますよね。
もちろん、限られたリソース(時間・資材)を意識したり、
このように行動することの費用対効果を考えること自体は大切です。
計算する時もそろばんより電卓、電卓よりもExcelの関数の方が早くて正確です。
ですが、「対人関係」や「コミュニケーション」まで無駄を無くしたり、シンプルにし過ぎてしまうと、思わぬトラブルにも繋がってしまうのです。
それは、シンプルや効率を重視するあまり、聞く相手が完全に理解していないにも関わらず、話を進めてしまうという場面で起こりがちなんです。
例えば、あなたが新商品のカップラーメンのプレゼンをするとして、
「コンセプトはヘルシーなカップラーメンです」
と
開口一番に語り出すとします。どうですか?
「コンセプトをちゃんと伝えてるし、何が問題?」と思いましたか?
ですが、「は?コンセプトって何?」「ヘルシーって健康的ってこと?」
「いきなりワケわかんねえよ」と拒絶を感じる人もいると思いませんか?
ですが、プレゼンにシンプルを求めなかった場合はどうでしょうか。
例えば
「これから新商品カップラーメンのプレゼンを始めさせていただきます。
新商品の発売にあたって、コストをかけて、20代の女性にターゲットを絞って
アンケート調査行いました。アンケート調査の結果、
求めているものが体重や体脂肪が増えない、でも美味しいラーメンということが分かりました。
この調査をもとに、健康的なカップラーメンの新企画をご説明させていただきます。
ここまで、よろしいでしょうか?」
いかがですか?
「相手もどうせ知っているだろう」
「これは省略してもいいだろう」
「こっちを見てるし絶対話を理解しているだろう」
という先入観を捨てることで、分かりやすく、必要な情報を伝えることが出来ますよね。
もちろん、テクニックとして話始めを工夫することも効果的な場面もありますが、伝えたい情報をそのまま伝えるためには、順序立てて説明した方が親切だと思いませんか?
なぜシンプルコミュニケーションが人間関係のトラブルに?その理由は
働く上で、成果を出すことはもちろん大切ですが、会社にいる以上コミュニケーションは必ず必要です。
自分が夢中で仕事をしていると、相手も同じ状態だと思ったり、同じくらいの理解力と思ってしまう傾向があります。その状況が「当たり前」になってしまうことで、視野が狭くなってしまい「これくらいなら伝わるよね」と気持ちを伝えることがおろそかになってしまうのです。
もしくは、人とコミュニケーションを取る時間そのものが勿体ないと感じる場合があるかもしれません。コミュニケーションを取る時間があれば、その分手を動かして成果・結果に伝える方がいいという考え方ですね。
この考え方は働き方や企業の方針によって影響されることが多い部分でもあります。ですので、あなたが効率化を尊重していて、無駄と思える会議やミーティングが多いと感じても、簡単に社風や上司に訴えかけて改善されるものではないかもしれません。
逆に、目の前にいるのに何でもチャットやメールでの共有を推奨する企業に「実際に話し合おう」とあなたが伝えても、そもそもなくても事足りる人もいるかもしれないですよね。
ですので、もしあなたが職場で「会話が噛み合わないな」と感じているとしたら、新しい環境に踏み出した方がオススメです。
なぜなら、あなたが「無駄」だと感じてしまうのは、同じ仕事を通じて繋がる「志」と釣り合っていないから。
その問題を解決するには、人に強要してもいけません、解決する方法は
「あなたが自分で行動を起こす」ことでクリアされます。
ただ言葉を投げかけるだけでは、人の心は変えることが出来ません。同じ志持っている人をひたすら待っていても相手から突然現れることはほとんどないと思った方が良いでしょう。
待ちの姿勢をやめて自分から「行動すること」で、「類は友を呼ぶ」ように、あなたにマッチした環境と巡り合うことが出来ますよ。
ですので、「一体何のために働いているんだろう?」「もっと高いレベルで仕事がしたい」と考えているのならイキイキと働ける環境に移ってください。
あなたにマッチした環境は必ず見つけることが出来るので、諦めず
限られた時間をムダにせず、本当にあなたのやりがいのある事に打ち込んでくださいね!