20代、働く「ミニマリスト」が意外とコスト高な理由
「ミニマリスト」と聞くと、キャリーケースひとつで生きているようなストイックな生活をイメージするかもしれません。
SNSでも、ベッドもソファもなく、床に布団を敷いて生活しているような投稿を目にすることがありますよね。
でも、ただ「モノを持たないこと」がミニマリズムではありません。
そもそも“ミニマリスト”という言葉の火付け役になった書籍、
『シンプルに生きる 人生の本物の安らぎを味わう』(著・ドミニック・ローホー)には、こんな一節があります。
「本当に自分に合ったものを見つけるには、時間もお金もかかるもの。時に“ムダ”と思える投資が必要になる」
…つまり、自分にとって本当に必要なモノを見極めるには、いろんな選択肢を試して、吟味して、その上で“これだ”と思えるものをそばに置く。それには、ある程度のコストがかかるということ。
たとえば、2万円の量販店ソファではなく、200万円の本革ソファを選ぶミニマリストもいます。
高価だけど、一生モノとして長く使える。しかも、「これがあるから、他はいらない」と余計な欲を手放せる。
それもまた、“本質的なミニマリズム”の形です。
転職だって、同じ。あなたにとって「本当に必要な働き方」とは?という
この考え方、キャリア選びにも通じるんです。
「せっかく新卒で入った会社だし、辞めるのはもったいない」
「今の業界は合ってないけど、スキルを無駄にしたくないから転職に踏み切れない」
「人間関係はしんどいけど…苦労して入社したし…」
──そんなふうに悩んでいませんか?
これ、まさに“キャリア版コンコルド効果”とも言えます。
※コンコルド効果=損と分かっていても「ここまで続けてきたんだし…」とやめられない心理。
でも、心の中ではわかってるはず。
「このままじゃ、キャリアアップどころか、自分らしく働ける未来からも遠ざかってしまう」って。
20代こそ、“働き方のミニマリズム”を取り入れてみて
働き方も、暮らしと同じ。
いろんな選択肢に手を出して、忙しくなって、疲れ果てて…
何が大事で、何を捨てるべきかわからなくなってしまう。
そんなときこそ、ミニマリスト的な視点がヒントになります。
・仕事に優先順位をつける
・ムダな残業はしない
・やらなくていい仕事は手放す
・ひとりで抱え込まず、相談する
・自分に合った“働き方”を見つける
余白が生まれた分、本当に大切なことに集中できるようになります。
20代でも“必要な仕事”だけを残すには?
もしあなたが今「やる気が出ない」「転職のタイミングがわからない」と感じているなら、
それはきっと、働き方のどこかに“ムダ”や“違和感”を抱えている証拠です。
ミニマリストが理想の家具を探すように、
あなたにフィットする職場や働き方をじっくり探してみてもいいんです。
そのためには、まずは自己分析。
そして、できればキャリアのプロと一緒に「あなたにとって本当に必要なキャリアって何だろう?」を整理してみるのもおすすめです。
あなたにとっての“一生モノの働き方”が、見つかりますように。