「なるはや」「マストで」「ペンディングしとこ」…ビジネス用語を難解にするもの
「その話、午後イチまでにまとめといてくんない?」
「分かりました!(午後イチって具体的にいつまでだ…????)」
ビジネスシーンで良く耳にする言葉で「午後イチ」ってありますよね。
もしかして、あなたも日常的に使っていますか?
そもそも午後イチと言っても、
・午後1時までに完了してほしいのか・午後イチは午後一番なので12時までのことなのか・頼んだ側のお昼休憩が終わった時間のことなのか
かなり範囲が広いですよね。
話の流れで「分かりました!」と答えてしまうところですが、他の仕事と並行している場合、具体的な〆切が分からないとスケジュールを組んだり、予定を立てることが難しい時がありますよね。
そのため、脊髄反社的に返事をする前に「午後1時のことですか?」「13時までででよろしいですか?」
と確認することがミスを防ぐポイントになりますよ。
また、基本的に職場で意思疎通をしたり、コミュニケーションをを取ることは働く上で基本なので、確実な情報を受け取るために確認はとても重要です。
失敗やミスインフォメーションをしてしまう前に、間違いやすい「ニュアンス」的なビジネス用語を紹介しますので、チェックしてみてくださいね。
「なるはや」「マストで」「ペンディングしとこ」…ビジネス用語を難解にするものは●●
■なるはや
「午後イチ」と同じく曖昧な意味合いのビジネス用語代表が「なるはや」です。
「ごめん!これなるはやでお願い!」「出来るだけなるはやがいいんだけど」
なんて言われてしまうと、相手の焦りも伝染して「は、はい!」と答えてしまいがちですが…
先にお話した「午後イチ」と同じように注意が必要です。
「なるはや」=「なるべく早く」の略語ですので、相手にとって緊急性の高い要求ではありますが、落ち着いて「具体的にいつまでか教えていただけますか?」と伝えることが大切です。
「なるはや」と言っても、頼まれた方のあなたの担当している仕事に優先度が高い場合もありますから。
■マスト
マストは英単語「must: 絶対に必要なもの」から来たビジネス用語です。
あなたが「この仕事、マストね」と言われた場合、基本的に
・今行っている業務より最優先で行うべきもの
・外せない用件
・必須事項
という意味を持ちますので、スピード感と正確さを持って行うべきかもしれません。
ですが、もちろん〆切などのミスがないように「最終的にいつまでに提出すべきか」を確認することはとても大切ですよ。
■ペンディング
マストと同じく英単語の「pending:宙ぶらりん、未解決なもの」から使用されるようになったビジネス用語です。
「この案件は来月までペンディングね」などに使われますよ。
意味としては
・保留にする
・先送りにする
という「いったん持ち帰って考える」というニュアンスです。もしペンディングを希望する、ということが伝えられた場合、完全に見送るのか期限つきで保留にするのか、など意思疎通を行うことを忘れてはNG。
いつまでも手つかずの問題にしないように、ペンディングという単語が出た場合注意をしてみてくださいね。
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いかがですか?「なるはや」や「マスト」、「ペンディング」という言葉は具体的な〆切や指定がないので使う側にとっては詳細を伝えず済むので楽に感じるかもしれません。
ですが、受け取り手にとっては「正しい日本語で正確な時間を教えてよ…」と聞き返す二度手間を発生させてしまいます。
職場で円滑なコミュニケーションを行うために、もしあなたがビジネス用語を使いがちな場合は捕捉の説明をする必要がありますし、受け取り手の場合はミスや誤解がないよう「確認」することを忘れないでくださいね。
さらに口頭でのコミュニケーションで必要なのが「リアクション」に用いる言葉です。
さて、あなたはこんなやりがちなミスをしていませんか?
「了解しました」はどんな時に使う?
「了解いたしました」は意味としては、案件について
「理解した」ということを伝えるために用いられます。
つい上司や取引先の企業相手に
「了解しました」と使用しがちなこの言葉ですが、
実は自分と同じ立場の社員や部下に対して使用できる「丁寧語」です。
ですので、もしあなたが上司や、転職の際に企業に面接で使用する場合は、基本的に避けることをおすすめしますよ!
つい出てしまう「了解しました」…すぐに使える言い換え表現は?
■承知いたしました
この言い方ですと「了解しました」と同じ「理解している」ことを伝える謙遜語にあたります。
謙遜語は相手を立てて、より丁寧に対応したい場合に適切な言葉になりますので、
あなたが目上の方とコミュニケーションを取る場面に活用しやすいワードになります。
■かしこまりました
レストランなど飲食店でもよく耳にする言葉ですね。
「理解している」上で「実行する」という意味あいを持っているのであなたに何か辞令や業務において目標が与えられた場合、「かしこまりました」という言葉を使用する方がベターかもしれませんね。
また、つい相槌で「なるほど」と何気なく使ってしまいがちですが、こちらも基本的に目上の人には不適切とされている言葉です。
もともと「なるほど」という言葉は相手を評価するための言葉なので見下しているという印象を与えかねないとされています。
ですので、つい「なるほど」と言いそうになった場合は
「左様でございますか」
「おっしゃるとおりでござます」と言い換えたり、
「なるほど、承知いたしました」
「なるほど、おっしゃるとおりです」
といったように言い換えや付けたしをすることが出来ますので、ぜひ活用くださいね。
言った後に気づく「言い間違い」どう撤回する?方法は?
そうは言っても、
意識してもとっさに間違えてしまうのが普段使いしないビジネス用語の厄介なところです。
もし間違えてメールを配信してしまったら、早めに訂正のメールや電話をすることで相手に誠意が伝わりますし、今後も円滑なコミュニケーションを築くことが出来ますので、実践してみてくださいね。
間違って伝えてしまった時は、必ず謝罪の言葉を添えたり、「念のために申し添えます」というワンクッションを入れることで誤解を解くことが出来るはずですよ。
ちょっとした言葉使いでその人の印象はガラッと変わります。コミュニケーションを円滑にして、職場環境や生産性をアップさせるキッカケにもなるので、少しずつアップデートしていけると良いですね。