令和にジョブホッパーは危険?20代のキャリア採用・転職の注意事項
「今の職場、昇級もボーナスもないし、有給も全然取れない…
人間関係だって良くないしやりがいもない…そろそろ転職しよっかな」
あなたはこんな気持ちを抱えて、日々ストレスに悩まされていませんか?
このように次々と職場を変えては再び転職することを「ジョブホッパー」と呼びます。ジョブホッパーは関連のない職種に対してもチャレンジをしたり、フットワークの軽さが特徴ですよ。
ところで、このようなジョブホッパーは基本的に2,3年など短い周期で働き方や職種を変えることを指しますが同じ複数の転職を繰り返す「キャリアビルディング」は違います。
キャリアビルディングに関しては後述しますが、基本的にジョブホッパーのような気持ちで
「今よりもっと良い環境で働けるはず」
「知らないだけで、自分に合った仕事を見つければ形勢逆転出来る」
という希望を持って転職活動を行っているとしたら要注意です。
なぜなら、フットワークの軽さが持ち味のジョブホッパーもかつてのコロナ禍では身動きが取りにくくなってしまったことが問題になったことも記憶に新しいのではないでしょうか?例えば、緊急事態宣言下の飲食店の不況や、レジャー施設の休園などで派遣社員が派遣切りに遭ってしまうような事案ですね。
まずは「とにかくジョブホッパーのように転職を繰り返す」のではなく、しっかりと
現状と自分自身のキャリアを理解してから行動することが転職成功の鍵になります。
転職活動の基本的な部分だからこそ大切なポイントとなりますので
簡単に紹介させていただくので、ジョブホッパーとよく似ているのに全く違う「キャリアビルディング」についてチェックしてみてくださいね。
キャリアビルディングって?メリットとデメリットは?
キャリアビルディングは、キャリア形成を目的とした転職のことを指します。
つまり、目的がなく転職をしているのではなく、長期的に達成したいと考えているゴールがあるのですね。
必要なスキルのために新しい上司や同僚に環境など全てが新鮮だと仕事を覚えるモチベーションもアップしますし、
新しい環境の中でいちから自分に新しいスキルを培えることが魅力、というワケです。
さらに、基本的にキャリアビルディングの場合、未経験職種ではなく、これまでの業種と同じ仕事を選び給与や待遇をアップさせていくことが特徴。
専門性の高い職種の経験者ですと、給与の面でも実務経験が積み重なり
研修制度が免除される代わり初任給が高く設定されていたり手厚い待遇が期待できますよね。
また、やりたいことが明確であるなら、スキルアップしたい技術をはっきりと自覚してポジティブな気持ちでいる分、キャリアビルディングは良いことづくめに感じますね!
キャリアビルディングは危険と隣り合わせ?
もちろんジョブホッパーと同様に明るく前向きなキャリアビルディングでも、必ずしもプラスの面だけでははないことも知る必要があります。
なぜなら、、、例えばこんな事例があるからです。
▲実務経験があってもすぐに転職できる職種ばかりではない
転職しようにも、人気の職種の場合エントリー自体が困難でスタートかもしれません。
さらにスキルを積んで転職活動をしている求職者が同じ応募を考えていたりすると、未経験のキャリアビルディングが採用される確率はどうしても下がってしまいます。
▲年齢で職種の選択肢が急激に狭まってしまう
企業側は転職による中途採用を考える場合、
・新卒や比較的転職歴が浅く
・社風や社内理念の吸収力の高い
・研修などのコストのかかる採用する人材として
20代を優遇する傾向が高いです。
これは研修制度をしっかり組み込んでいる企業ほど、企業の未来に投資をするという意味を持つので将来性の高い企業であるサインとも言えます。
30代なら専門的なスキルを保持している人がキャリアビルディングを形成しやすいとも言えますが、特に実績やスキルがない場合、書類選考にも通りにくいという反面も。
しかし、近年の年金厚生労働省の働き方改革や35歳以上の転職・就職活動も
活発になっている一面もありますので、必ずしも年齢によって諦める必要がないことももちろんあります。
▲職場においてこれまで働いた実績を手放してしまう
キャリアビルディングの一環として転職を見越して入社したとしても
現職で得た信頼や人間関係は事実上白紙に戻すことになります。
カンタンに言えば、これまでは人間関係によって円滑に進んでいた働き方は出来ずに自分のスキルのみに頼らなくてはいけない、ということですね。
これまでの実務経験として生かせるスキルを活かせる場でない限り、積み上げていた実績がリセットされてしまいます。つまり、スキルによって得られた年収や賞与に反映されないことが考えられるのです。
今まで給与を貰いながら専門技術を磨いていたと考えると少々勿体なく感じてしまいますね。
▲安定していた生活リズムが崩れることでストレスを感じる場合がある
このデメリットは、「スキルを得られる場所で働ける!」というキャリアビルディングに基づいた行動であれば問題ないかもしれません。
ですが…長い目で見ても健康面は非常に重要です。
1~3年など勤続してきた時間が長いほど、転職によって新しい環境に変化したことで心身ともにストレスを受けてしまう、という要素は忘れてはいけません。
転職活動は収入や環境だけではなく健康面にも大きく関わっているため、数年勤続していて生活のリズムが大切。
さらに職場の人間関係が良好で待遇に悩んで転職活動を検討しているのなら今いる職場でのスキルや実績を伸ばして評価されやすい立場を向上していく方がマッチしている事も考えられます。
また、退職してキャリアビルディングのための学び直しや留学など、様々な過ごし方がありますよね。
ですが、企業によっては「履歴書に空白期間がある」という場合、選考に影響を与える場合も考えられます。
最短で転職・再就職したいと考える場合、一度応募を考えている企業の方向性をリサーチすることも忘れないでくださいね!
転職はゴールではなく、あなたがあなたらしく働き暮らすための手段です。
もし、ひとりでその手段を「上手く進められないかも」と不安に感じているのなら、キャリアアドバイザーを活用するなど無理のないように進めてみてくださいね。