Q.現在、転職を考えています。退職した会社に再就職することは可能ですか？
A.はい、可能です。
会社を退職して他の会社で勤務した後に、再び前の会社に転職することを「出戻り転職」と言います。
企業によっては「ジョブ・リターン制度」や「カムバック制度」などの呼び方をする場合もあります。

ただし、以下のように
・仕事ができないと判断された
・会社に損害や損失を与えるミスをした
・社内の人間関係でトラブルを起こした
といった理由で懲戒処分・懲戒解雇などを受けた場合は企業との信頼関係上再就職は難しいでしょう。
そのため、出戻り転職を希望する場合は円満退職することが大事です。

Q.出戻り転職をするメリットはありますか？
A.以下のようなメリットが企業・人材側にあるとされています。
・すぐに業務に適応できるので、即戦力として会社に貢献できる
・企業の社風を理解しているため、ミスマッチが少なくスムーズに会社に馴染める
・企業側も求職者のスキルや人柄などを把握しているため、転職活動が長引かない傾向にある
・他社で培った経験やノウハウ、人脈を活かして仕事ができる

出戻り転職の場合、
上記のように勤続年数や実績にもよりますが
基本的にすでに業務知識が備わっており企業側もあなたのスキルや人柄などを把握しているため
転職してすぐに責任のある仕事や役割を任される可能性があると言えます。

また、人材側に他社である程度勤務した経験があるとしたら、「客観的な視点で自社の課題を発見できる可能性がある」という点でも評価されやすい傾向にあります。

Q.出戻り転職をするデメリットはありますか？
A.以下のようなデメリットが企業・人材側にあるとされています。
・人間関係が原因で退職をした場合は、その原因が改善されていないとまた同じ理由で辞める可能性がある
・退職時とは社内事情や運営方針が変わっている可能性がある
・以前働いていたときと同じ条件で雇用されない可能性がある
・既存社員からネガティブなイメージを受取られる可能性がある

再就職しても社内のルールが変更されていたり
お世話になった上司が退職していたりすると
過去と比べてギャップを感じてしまう可能性があります。

また、「前の会社の方が収入が良かったから」という理由で出戻り転職をしても、以前と同じ条件で雇用されるとは限らないということを理解しておくことが大事です。

ほかにも、自分が退社した後に入社した社員と信頼関係を結ぶ必要があるなど、人間関係を一から構築する場面もあるでしょう。

そのため、上記のようなデメリットも把握した上で出戻り転職を検討してみると良いでしょう。

Q.以前働いていた会社に出戻り転職するには、どのように応募したら良いですか？
A.会社の中途採用枠の求人に応募するか、元上司や元同僚に再就職の旨を相談してみると良いでしょう。
いわゆる出戻り転職の場合、以前に勤めていた際の元上司や元同僚と退職後も連絡を取り合う仲であれば、再就職をしたいという旨を相談して雇用のチャンスに繋げる方が採用率がアップする可能性があります。

その際は、元の部署やポジションに戻れるかどうかも確認してもらうと良いでしょう。

Q.出戻り転職に成功しやすい人の特徴は何ですか？
A.一般的に以下のような人は出戻り転職しやすいと言えるでしょう。

■再就職したい会社で実績を残していた人
信頼や実績を積んでいた人は即戦力を期待され
再び雇いたいと思ってもらえる可能性があります。

■再就職したい会社で円満退社した人
退職時の手続きをきちんと済ませていることや
職場で人間関係のトラブルがないことなど
会社側に支障なく退職できてた場合は受け入れられやすい場合があります。

■退職後も元上司や同僚と連絡を頻繁に取り合っている人
再び雇いたいと思うような人材でない限り
基本的に企業側から出戻りをサポートしてくれることはありません。
そのため、転職後も元上司や同僚と頻繁に近況報告や情報交換をするなど関係を維持していると
採用担当者との橋渡し役として出戻りを後押ししてくれる可能性があるでしょう。

Q.出戻り転職しにくい人はどんな人ですか？
A.一般的に以下のような人は出戻り転職を諦める必要があります。

■円満退職できなかった人
円満に退職できなかった場合、企業や社員にマイナスな印象を持たれている可能性がありますので、転職活動でも不利に働く場合があります。

■勤務年数が少ない人
勤務年数が少ない場合、短期間で実績を積み上げたり信頼を築くことは難しいと考えられますので
長く勤めている人比べると出戻り転職が難しい場合があると言えます。

Q.出戻り転職を成功させるためのポイントはありますか？
A.以下の3つのポイントを意識しましょう。

■志望動機やキャリアプランを明確にしておく
懲戒処分など退職理由によっては元の会社への復帰を諦めた方が良い可能性もあります。
ですので、転職活動を始める前になぜ退職したのかを振り返り、企業が納得する志望動機を伝えられるかどうか慎重に判断しましょう。

また、志望動機は会社を客観的に分析して魅力を感じた点や、他の会社で勤めた経験やスキルをどのように活かして会社に貢献できるのかを具体的に伝えましょう。

■元上司や元同僚に相談しておく
とくに、人事担当者と接点があると出戻りのきっかけにつながる場合があります。
そのため出戻り転職を希望する会社の元上司や元同僚と定期的に連絡をとっておくことが大事です。

■在職中に転職活動を行う
退職してから転職活動をすると収入がないため
転職活動が順調に進まないと、焦りを感じたり
次の転職先までのブランクが空いてしまう可能性があると言えます。
すると、応募企業からは
「計画性がないのではないか」
「人材としての魅力がないのではないか」
と感じられてしまう可能性がありますので
在職中に転職活動を行う方が、経済面が安定していて現職との比較をしながら転職を検討することができるでしょう。

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